早くこいよ!こっちこっち
お前ここ立ち入り禁止ってあんじゃねーかよ山本!!
電車で一時間かけて、山本と獄寺はとある海岸にきていた。
というより山本に獄寺はむりやりつれてこられたのだ、気づいたらいつのまにかしっている町の名前は影をひそめて今こうして目の前には海しかない
デートという口実をつれて 真冬の海に
砂浜は長く続いていて端のほうには無数のテトラポットが見える。
工場の煙突は煙を上げて、それが雲へと変化しているのをぼんやりと獄寺は眺めていた
あたりには自分達以外には誰もいなくてこの世界に二人だけ、とりのこされたようだった
山本はどんどんどんどん獄寺の先を歩き続け、立ち入り禁止の柵を飛び越え海に突き出した、今はもう使用されていない釣り場の橋を進んでいく
おい待てよ!ちょおまえ!!獄寺は山本の思いがけない行動に驚きながらもその後をおいかける
橋の両側に設けられた柵はその役目をたいしては果たして折らず、ところどころ柵が抜けている状況で獄寺はわずかながらにぞっとした
波の音と潮のにおいが聞こえている おまけに足元は鳥のふんまみれだ
ちくしょう、なんていいつつ神経を足元に集中させて獄寺は歩いた
橋の先端、そのまま柵なんぞなくて海につきだすかたちになっていた ああだから立ち入り禁止になんぞなっているのか
山本は静かにその先端にたつ一本の柱に手をかけ海をみている
獄寺はそのとなりに追いつくと山本、おまえどんなつもりだよこんなきたねぇ・・・・・
獄寺、名前をよばれて顔をあげる
そこに見えるのは海だった 夕日に照らされている海
どこまでもかぎりなく水平線をこえてくその海
ちょっと周りは景色よくねーけどさ 夜になるとこの周りの工場のライトがついてイルミネーションみたいですっげキレーなんだぜ
なんて山本は笑顔で獄寺に話し掛ける 相変わらず視線はそのままで
その目はいつものダークブラウンではなくて夕日とおなじ橙色。夕日にそまった橙色。
獄寺はその山本の横顔を少しだけみつめてから海へと視線をうつした
こうしてあの日も君とここにきた
それが最初で最後だったけれど
いまでも いつまでも いつになったとしても
ずっとまってる
あの海で
夕焼けはいつだって寂しさを連れてくる
いきなりごめん´・ω・` 話はつながるはず
いまから年賀状かくから今回はこれまでで残念無念また来週~(懐
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